「オープン・システム」とは
・1つ以上のメーカーのコンピュータの機種で、最小の労力でシステムを構築できること。
・実機および他機種や遠隔地から他のアプリケーションと協調できること。
・移植性を容易にすること。
・他機種との相互接続構造を一貫したスタイルで提供し、共同で作業する部品間(モジュール)の分解点(インターフェース)を定義する、能力か設備(システム)の仕様。
・上記の事柄が、アプリケーション・ソフトウエアに必要な機能を内部に組み込んだ成果物や設備(システム)に反映されているものを「オープン・システム」と云います。
・実現するために必要な仕様書あるいは規格を「オープン・システム・アーキテクチャ」と云います。
・「オープン・システム」とは、多くの場合、Modularity=モジュール性、Portability=移植性、Scalability=スケーラビリティ、Interoperability=相互運用性、Extensibility=拡張性"など、英単語で「-ilities」が付く単語で説明されています。
Modularity=モジュール性
1.過度の影響を与えることなく、制御装置の部品を部品供給者から購入し置きえるこのとできる、部品供給者、ユーザ、構築者の能力をいいます。
2.例えば、ハードディスク、メモリや拡張ボードのような周辺機器を置き換えることのできる能力を意味します。
3.それらをサポートする制御装置、それらの機能、それらのインターフェース、および基本制御機構(バス、CPUと周辺LSI、オペレーティング・システムなど)を構築することがモジュール性の定義です。
Portability=移植性
・別の機種の制御装置の中でモジュール(注1)を動作することができる容易さ。
・移植性はソフトウェアのプログラムが様々なCPUおよびオペレーティング・システム(OS)上で動作させるために容易に可能にすべきです。
・米国規格協会(ANSI)および米国電気電子学会(IEEE)、日本ではJISのような規格が、プログラマが厳守する資料として役立てられます。
Scalability=スケーラビリティ
・複数の異なるプラットホーム能力に適応して利用できる性質又はそれを実現する技術。
・移植性のように、スケーラビリティは、別のプラットホームに基づいた制御装置の中で走らせるために、モジュールが容易に動作することです。
・しかし、移植性と異なり、スケーラビリティは(ソフトウエアに属する)モジュールの実装ではなく、よりハードウエアとオペレーティング・システム(OS)に依存した管理アーキテクチャ(注2)に属します。
・顧客の要求および運営費に応じてハードウエアの供給者は、アーキテクチャのスケーラビリティによって制御装置を組む能力を構築者に与えます。また顧客のニーズおよび運営費の増額により高い性能に「拡大する」自由を与えます。
Interoperability =相互運用性
・2つ以上の部品(コンポーネント)が情報を交換し、交換された情報を使用するという能力。
・標準化されたソフトウエアであれば、他機種とのコンピュータと交信をおこない、相互のコンピュータで情報を正しく処理できなければなりません。
Extensibility =拡張性
・機能の追加と処理の増大をモジュールの交換をせずに行える、知識のあるユーザおよびシステムの構築者の能力を指します。
(注1)モジュールmodule
「規格化された構成単位」という意味。コンピュータ分野では、論理的に分離可能なハードウェア、ソフトウェアの部品を指す。
(注2)アーキテクチャ=architecture
「architecture」は「構造、構成」の意味。コンピュータアーキテクチャ、OSのアーキテクチャ、ネットワークアーキテクチャなど、ハードウェアやソフトウェアの構造を指す場合に用いられる。
参考文献
米国商務省、国立科学技術研究所、"The Enhanced Machine Controller"
アスキーグロッサリーヘルプ、(株)アスキー